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食べ物編

食品の表示あれこれ
 食料品などを買うときに何も気にしないで商品を選ぶ人はいないと思います。値段はもちろんのこと、メーカーや原産地,消費期限,賞味期限などは特に注意して見ていると思います。その他に、製造年月日,保存方法,原材料,添加物,有機食品関連など様々です。
 これらの表示には大変重要で有用な情報が書いてあり、より安全な食品を選ぶ際の大事な手がかりとなるのです。表示を見て、有害といわれている化学物質を少しでも摂らないよう日々気をつければ、後々の蓄積量に大きな差が出ます。このことが、健康に生活することに大きく影響を及ぼすことになるからです。

 

「添加物」は特に重要!
 添加物は、まったく使用していない製品を探すのが難しいほど食生活に浸透しています。加工するときにどうしても必要なものもありますが、ほとんどは、大量生産を行うためと、遠距離輸送でも食品が傷まないようにという理由で添加されています。現在の大量生産・大量消費という時代の背景があるからなのです。
 添加物は、食品衛生法で規定されていて、約1400品目あります。例外を除いては使用した添加物すべてを容器などに表示しなければなりません。添加物単独の表示ではなく、原材料と一緒に表示されていて、添加量の多い順番で書かれてあります。最初に書かれている添加物は添加量が一番多いわけですから、特に注意して見る必要があります。
 食品添加物は用途に応じて、「調味料」,「甘味料」,「酸味料」,「着色料],「香料」,「保存料」,「酸化防止剤」」,「防カビ剤」,「発色剤],「漂白剤」,「増粘剤」などに分けられます。これらの使用目的と主な添加物名は下の表を参照してください。
 添加物の主なものの害を及ぼす可能性についてみていきます。
1.L-グルタミン酸ナトリウム・・・調味料や栄養強化剤として、風味だしや加工食品全般に使用されています。一過性のめまい・しびれ・頭痛などの被害事例があります。加熱により変異原性を示します。米国ではベビー食品に添加禁止になっています。
2.サッカリン〔ナトリウム〕・・・甘味料として、ガム・清涼飲料水・各種練り製品・アイスクリーム・菓子などに使用されています。不純物を含むものは動物実験で染色体異常・子宮ガン・膀胱ガンの報告があります。純度の低いものを使用している可能性がまだあります。
3.赤色106号・・・タール系着色料として、福神漬け・桜エビ・ハム・ソーセージなどに使用されています。諸外国では発ガン性が認められ使用禁止となっていますが、日本では多く使用されています。赤色2号とともに赤色タール色素の中ではもっとも注意が必要です。
青色2号・・・タール系着色料として、あん類・和焼き菓子・冷菓などに使用されています。経口投与による動物実験では成長抑制やけいれんが報告されています。青色1号は、発ガン性により、EC諸国では使用が禁止されています。
緑色3号・・・タール系着色料として、清涼飲料水や菓子などに使用されています。動物実験では腎炎・骨髄の形成不全・発ガンが報告されています。米国・EC諸国で使用が禁止されています。
6.ソルビン酸〔カリウム〕・・・保存料として、魚肉練り製品・魚介乾燥品・醤油漬・味噌漬などに使用されています。発色剤の亜硝酸ナトリウムを添加したものと一緒に食べると、体内で発ガン物質が作られる可能性があります。
7.BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)・・・酸化防止剤として、バター・食用油脂・魚介乾燥品・などに使用されています。催奇形性・発ガン性の疑いがもたれています。
8.OPP(オルトフェニルフェノール)・・・防カビ剤として、グレープフルーツ・オレンジ・レモンなどの柑橘類に使用されています。経口による動物実験では腎臓ガン・膀胱ガンが報告されています。環境ホルモンとして疑いが持たれています。
9.TBZ(チアベンダゾール)・・・防カビ剤として、グレープフルーツ・オレンジ・レモンなどの柑橘類やバナナに使用されています。動物実験では催奇形性・変異原性などの報告があります。環境ホルモンとして疑いが持たれています。
10.亜硝酸ナトリウム・・・発色剤として、ハム・ベーコン・ソーセージ・コンビーフ・いくら・すじこ・たらこなどに使用されています。保存料のソルビン酸や安息香酸を添加したものと一緒に食べると、体内で発ガン物質が作られる可能性があります。
11.カラギーナン・・・増粘剤・乳化安定剤・ゲル化剤として、ソース・ジャム・プリン・ゼリー・アイスクリーム・畜肉製品・水産練り製品などに使用されています。潰瘍を起こす恐れがあるので、特に胃潰瘍や十二指腸潰瘍の人は注意が必要です。また、ガン発生の促進作用があります。

添加物の用途と使用目的

 

「オーガニック食品」とは?
 「オーガニック」を日本語に直訳すれば「有機の」になりますが、はたして「オーガニック食品」と「有機食品」は同じものなのでしょうか?欧米では「オーガニック」というと、たんに農薬や化学肥料を使わずに育てた作物やそれを加工したものというだけでなく、認証団体によって認められたものでなければ、「オーガニック」と称することができません。
 米国にはOGBAやOCIAなどの認証団体がありますが、かなり厳しくチェックされます。例えば、OGBAの場合、「3年以上農薬や化学肥料を使っていない畑で有機栽培された原料を使用すること」「製造過程で他の非有機原料と混ざる可能性がゼロであること」「保管場所や輸送に使用するコンテナやトラックまできれいに洗浄されていること」「洗浄には合成洗剤は使用してはいけない」など細かい項目までチェックされます。こうして厳しい基準をパスした製品だけがOGBAの認定マークを付けることができるのです。さらに、年に1度これらのチェックが行われるのです。
 日本では、有機栽培で育てた作物を原料にしていれば、合成の添加物を使用していても「有機」という表示が平然とまかり通ったり、「無農薬」「減農薬」「自然農法」などといった言葉が勝手につけられ、消費者を混乱させてきました。そこで農水省は、JAS法を改正し2000年4月から施行しました。その内容は、「3年間、無農薬・無化学肥料の環境で育てられた作物で、かつ、認証を受けたもの」だけを「有機食品」と呼ぶようになっています。これまで設立された日本の認証機関には、「日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)」「日本オーガニック農産物協会(NOAPA)」などがあります。ようやく日本にも本来の「オーガニック食品」の規定ができたことになります。

 

「遺伝子組み換え食品」てなあに?
 「遺伝子組み換え」とは、除草剤や殺虫剤を撒いても枯れないようにしたり・栄養を強化したり・収量を増やしたり・生長を早めたりする目的で、作物の遺伝子を操作することをいいます。ある農作物の細胞に他の生物の遺伝子を組み込むといったことが行われています。遺伝子を組み換えられた作物を原料として加工されたものを「遺伝子組み換え食品」と呼んでいます。遺伝子組み換えは、農薬を減らして生産性をあげたり、収穫したものをムダなく流通させることを目的に研究されている技術で、結果として、農業の省力化・コストダウンにつながるわけです。
 遺伝子組み換え技術は主にアメリカで行われていますが、生産されている大豆の約30%が遺伝子組み換え大豆といわれています。日本は大豆をほとんど輸入に頼っているので、大豆を原料として作られる豆腐・味噌・醤油などは、遺伝子組み換え食品としてすでに店頭に並んでいて、口に入っていることになるのです。大豆の他、なたね・トウモロコシ・ジャガイモ・トマトなどが輸入されています。
 「遺伝子組み換え食品」の人体に対する影響は、研究されてからそれほど年月が経っていないので、長期間食べつづけた場合にどうなるかについては、まだわかっていないのが現状です。しかし、ドイツではある遺伝子組み換え大豆を調べた結果、環境ホルモンが含まれていたとの報告もあります。
 「遺伝子組み換え食品」には、現在のところ表示義務はなく、まったく見分けがつきません。一部の商品には「遺伝子組み換え原料は使用しておりません」と表示してあるものもありますが、食べたくないと思っていても、自分で判断することができないのが実情です。

 

パッケージにも問題あり!
 食品が入っている容器の安全性はどうなのでしょうか?カップ麺の容器・お弁当の容器・食品トレーや惣菜パック・飲料缶などなど不安になるものがたくさんあります。
 実際、カップ麺のポリスチレン容器から環境ホルモンの一種であるスチレン類が溶出したり、プラスチック食器として多く使われているポリカーボネート容器からビスフェノールA(これも環境ホルモンの一種)が溶出する問題が発生しています。いずれも熱を加えることで溶け出すか、多く溶け出すといわれています。問題発生以来、カップ麺の容器が紙製のものに切り替えられ始めており、またポリカーボネート容器も学校給食などでは見直され始めています。
 環境ホルモンによる人体への影響は、精子の数が減少する・奇形が生じやすくなる・ガンの発生率が高くなるなどが挙げられています。特に、最近は結婚適齢期の子宮内膜症が増えていますが、これも環境ホルモンの影響といわれています。
 パッケージ類から溶け出す環境ホルモンとしてとして、主に問題となっているもは、ビスフェノールA・フタル酸エステルなどですが、どんな製品に何の素材が使われ、それらから溶け出す可能性のある環境ホルモン名を下の表にピックアップしました。また、ひと口にプラスチックといっても様々な種類があるので、下のマークを参考にしてください。商品や食品を購入するときの目安になると思います。
 環境ホルモンに関しては、まだまだわかっていないことがあり、行政や企業もはっきりした対応をしてないのが現状のようです。しかし、コンビニなどでは、ラップを非塩ビ系のものに切り替えたり、弁当や惣菜の容器を見直し、少しでも疑いのあるものは使わないようにしています。私たち消費者も商品や食品を選ぶ場合は、素材の表示などに気をつけて、疑いのあるものは使わない、買わないように心がけて、少しでも体に取り込まないようにしましょう。

 プラスチックの表示と環境ホルモンとの関係

 

胎児や赤ちゃんは要注意!
 胎児は胎盤を通して、赤ちゃんは母乳などから、栄養を取り込みます。つまり、母親が食べた物を通して吸収しているので、胎児や赤ちゃんのことも考えなければいけません。特に、胎児期に受ける影響は大きく、生後10年あるいは20年経ってから症状が出る場合があります。
 母親が農薬やダイオキシンなどを摂取した場合、母乳の中にはそれらが微量残留するといわれており、その母乳を飲んだ赤ちゃんが、アトピーなどの自己免疫疾患を起こす危険性があります。お母さんは有害な化学物質を少しでも避ける心がけが必要です。
 また、哺乳ビンなどの乳児用品・食器・おもちゃなどにポリカーボネートやスポリスチレン、塩ビの素材が使われているものがあるので注意が必要です。

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