ラカンカ(羅漢果)は世界中で、ただ一ヵ所、
中国広西省・桂林周辺にしか生育しない貴重な植物です。
この地は3億年前は海底で、その時代から堆積した石灰質カルスト台地が、風雨にさらされ、桂林のふしぎな景色を形作っているといわれています。もともと海だった土地がら石灰質カルスト台地は、貝や魚など多くの海中生物の死骸から成り立っており、そのためカルシウムをはじめ、たくさんのミネラルを含んでいます。 |
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ラカンカは、このミネラルをたっぷり体内に取り込んでいます。また、この周辺は標高400m〜1000mの山岳地帯ですから空気の澄んだ山の上は、平地より強い紫外線を受けます。しかも、この一帯は緯度的にも亜熱帯に属していますから紫外線の量はかなりのものです。このことも、ラカンカの薬効に大きな影響を与えています。さらにラカンカが生育するためには、いろいろな厳しい条件が必要です。ラカンカは、日照時間が短く、昼夜の温度差が大きく、年間降水量が多くて、かつ、排水のよい地でなければなりません。このような条件の土地は、世界でもほとんどみられません。このように厳しい環境と気象条件がそろわなければ育たない植物なのです。この厳しい条件こそが、ラカンカの薬効を生み出したといえます。つまり桂林独特の土壌が、ラカンカ(羅漢果)の中に大量のミネラル・ビタミン・フラボノイドをはじめとする、スカベンジャー物質を、たくさん体内につくり出しているということになります。
(スカベンジャー物質とは病気を引き起こすといわれる「活性酸素」を取り除く物質のことです。「活性酸素」とは酸素が変化して酸化力が強くなったもので、その酸化力によって体の細胞を傷つけ、病気を引き起こします)

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(乾燥させたラカンカの実) |
門外不出として珍重された幻の「神果」
ラカンカ(羅漢果)は中国の医師、「羅漢」の名をとってつけられたウリ科の多年草でつる性の植物です。約200年前のこと、ヤオ族の医師であった羅漢は、ある果実の薬効を発見しました。その果実はあらゆる病の予防と治療に効果を発揮することが分かり、不老長寿の薬とまでいわれるようになりました。国王は「長寿の神果」と称して門外不出にした為に、幻の果実といわれてきました。今なお、中国の山岳地帯でわずかに栽培されているだけの貴重な果実です。中国では、薬局で市販され、とても高価なものです。
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なんと砂糖の甘さがあって、ノンカロリー
ラカンカの特長はスカベンジャー物質を含むとともに、その甘味成分です。飲み物に混ぜるととても、おいしく飲みやすいのです。この甘味成分は「テルペングリコシド配糖体」といって砂糖の甘味があるのに、ほとんどカロリーがないという特性を持っています。
なぜ、ノンカロリーなのか。それはトリテルペン系配糖体が、腸から吸収されずに排泄されてしまう性質を持っているので、体内でエネルギーとなったり、脂肪になったりする砂糖とは、全く異なった性質です。ラカンカ1個の実には砂糖に換算すると50〜80gに相当する甘味があります。ふつうこれだけの砂糖を毎日摂ったら肥満や体質の酸性化など、さまざまな病気を心配しなければなりません。しかし、ラカンカならわずかな量でかなりの甘味を感じることができ、しかも排泄されてしまいます。大量に摂取しても、体に与える悪影響を心配する必要が全くないのです。
ラカンカは糖尿病患者やダイエット中の人の甘味料としても安心してすすめられます。大きな効果が期待できる上に、気持ちを和らげる甘味が摂れるのですからこうした病を持つ人にとって、ラカンカはまさに「夢の食品」といえましょう。
ラカンカには肥満の原因になる果糖はコップ一杯のラカンカ液に、わずか0.1g程度含まれているだけなので、ほとんど心配することはありません。また、甘味成分以外の成分も、きわめて低カロリーです。体にいいのに、甘くて飲みやすく、カロリーもほとんどない。こんな健康(飲料)食品は、ちょっと他には見当たりません。
多くの健康食品に共通する栄養成分であるビタミンやミネラルは、体内に溜めることができないので、常に補給する必要があります。中断したりすぐやめてしまったのでは効果が期待できないのです。その点、ラカンカは飲み物(コーヒー・紅茶・ミルクなど)や、あらゆる料理やお菓子などに砂糖の替わりに入れて、しかも、より美味しく常用できますから、生活に密着して、知らないうちに、家族全員の健康が期待できるという重要なポイントを持つ、他にはない健康食品です。
「羅漢果の凄い薬効・主婦と生活社」より
岡山大学医学部教授 森昭胤
日中薬膳交流協会会長 千頭一生 共筆
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