持ち帰り弁当は食品添加物でいっぱい



着ぶくれの天ぷら、フライ、見かけ倒しのキャベツ

持ち帰り弁当の中でも人気の高い「エビフライ弁当」や「幕の内弁当」のエビは

インドネシヤ、タイ、中国、オーストラリア、カナダなどから輸入した冷凍ものを

用いている。そのため、油で揚げると形が小さくなってしまう。そこで、パン粉と

卵を2度つけ、着膨れのエビフライに仕上げている。

着膨れのエビフライは衣の量があまりにも多いため、油の吸収量が多くなり、

脂肪の摂りすぎとなる。

一方、テイクアウトチェーン店の調理マニュアルによれば、千切りキャベツや

キュウリは前日にカットしたものを入れる事になっている。

切った野菜を長時間放置すると、栄養分が失われる。さらに大腸菌などの細菌が

繁殖する。たとえば兵庫県立生活科学研究所の実施した千切りキャベツの細菌

試験によれば、室温状態で生菌数が2時間後に25倍、4時間後81倍になったと

報告されている。そこで細菌の汚染を防ぐため、弁当やさんでは、アルコール製剤

溶液の中に野菜を浸しておくか、野菜を弁当に入れたあとスプレーを用いて溶液を

振りかけている。たとえ細菌による食中毒の心配がなく、見かけ上新鮮な野菜で

あっても、グリシンなどの食品添加物を同時に摂ることになる。


漬物は食品添加物だらけ

漬物メーカーに聞いたところ「弁当やさんに出荷している漬物はスーパーやデパートに

出荷している漬物と比較すれば多少、着色料や保存料の種類や量が多いという感じが

する」という返事であった。そこで、弁当に入っている代表的な漬物について、大手の

漬物メーカーと食品添加物メーカーの資料をもとにまとめてみた。

1.福神漬

ダイコン、ナス、ショウガ、レンコン、タケノコなどの野菜を食品添加物(着色料、

甘味料、調味料、保存料など数十種類)のタップリ入った調味液の中に漬け込み、

短時間のうちに作る。食品添加物の種類の多いのには驚かされる。

2.ラッキョウ漬

穀物や果物から発酵させた醸造酢ではなく、酢酸から工業的に合成した氷酢酸

を薄め、その中にラッキョウを漬け込む。合成酢は味がまったくないばかりか舌に

強い刺激を与えるため、多くの食品添加物の力を借りて味を整えている。

3.たくあん漬

太さも長さもほぼ一定の規格のダイコンを一昼夜塩漬けしたあと、食品添加物の

入った調味液の中に漬け、米ヌカをまぶして出荷する。つまり、塩漬けにして

ダイコンの水分を抜き、スポンジのような状態になったダイコンに調味液を注入

して、色や味を付けているようなものである。

従って多種類、大量の食品添加物を食べる結果になります。

暮らしの安全白書より


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