このページでは皆様からのご質問にお答えします。

合成洗剤と石けんQ&A

Q. 界面活性剤とは何ですか?
A.  液体に溶かしたとき、その液体の表面張力を著しく低下させる物質です。
表面活性剤ともいいます。
水と油のように、お互いに混ざり合わない2つの液体を1つに溶けるようにする働きがあります。
洗剤、乳化剤、可溶化剤など工業分野で広く使われています。
古くから日常生活で使われているものの代表としては、
せっけんがあげられます。
 一方、
石油からつくられた合成界面活性剤は合成洗剤の主成分として使用されていますが、
魚の呼吸器官に直接害を及ぼし、食物連鎖における生物濃縮が問題となっています。
Q. 合成洗剤とは?
A.    動植物油脂からつくるせっけんに対して、工業的に化学合成される合成界面活性剤を 主成分にした洗浄剤を総称していいます。
せっけんは1日で水中分解しますが、合成界面活性剤は1カ月たっても3分の1強が
まったく分解されず水中を漂い、海や湖に流れ込み
生態系を破壊し、
土壌を汚染するという研究報告があります。
発がん性や催奇性の疑いももたれています。
Q. 合成洗剤の人体影響にはどんなものがあるのですか?
A. 合成洗剤の界面活性剤が、人体影響を及ぼす生体影響がこれまでに問題あるいは論議されている点は、皮膚障害、催奇性、殺精子作用、発ガン促進作用、溶血性などです。

●界面活性剤の精子を殺す作用
●女性用避妊薬に界面活性剤が
●発ガンを促進する作用

Q. 洗剤の手荒れはどうして起こるのですか?
A. 手荒れ、つまり皮膚障害は、合成洗剤の界面活性剤による生体障害のうちで最も被害者の多い障害です。洗剤による手荒れは、次の様な順序で起こります。

●第1段階・・・まず、洗剤の界面活性剤と皮膚が接触することによって、皮膚の表面を保護している脂肪がなくなること(脱脂)が起こります。
●第2段階・・・皮膚の脱脂によって、脂肪の下で保護されていた水分が皮膚から蒸発しやすくなり、皮膚がカサカサになります。
●第3段階・・・むき出しになった皮膚の細胞(タンパク質)に合成洗剤が結合して、タンパク質が変性します。
これで皮膚障害の完成です。ここまでを
「第一次障害」と呼んでいます。
さらに皮膚障害が進行しますと、第一次障害で免疫抵抗性の低下が起こるために、ブドウ球菌や真菌(カンジダ)が感染し、傷口が化膿してきます。さらには、皮膚の傷口から、食品中の異種タンパク質がアレルゲンとして、アレルギー反応も起こってきます。
これらは
「第二次障害」と呼んでいます。
Q. 合成洗剤は体の中に入って害になるって本当ですか?
A. 本当です。体内に入った合成洗剤は、脳や心臓をはじめあらゆる臓器に蓄積され、ガンの発生を促進させたり肝臓障害をもたらしたり恐ろしい病気の引き金となっていると指摘されています。 ではどのような経路をたどって人体に入るかを知る必要があります。

●口から入る・・・水道水の中にも合成洗剤が入っています。また、野菜、果物や食器を合成洗剤で洗えば残留した分が口から体内に入ります。口から入ったものは、一日か二日で90%近くは排泄されて、残りはその後の一週間くらいで7%は排泄されますが、残る3%は体内に残留するのです。 毎日合成洗剤を使っていると、だんだんに蓄積されることになります。

●皮膚からの吸収・・・これが最も多いとされています。合成洗剤強い浸透力によって毎日の台所仕事や洗濯で手の皮膚から侵入します。この場合十日間で10%程度しか排泄されず、残りは体内に蓄積されます。特に傷口や粘膜からの吸収は、普通の皮膚からの吸収の13倍といわれています。シャンプーやリンスのように、頭皮に直接原液をすり込んだり、ひび割れた手を洗浄液につけたり、毎日の歯みがき(口の中は粘膜)による吸収を考えると恐ろしいことです口や皮膚から取り込まれた合成洗剤は、血液に入り体内をめぐり、脳、心臓、肝臓、腎臓、すい臓に残留します。

●そのほか・・・合成洗剤で洗った衣類には、よくすすいだものでも400〜1500ppmの洗剤が残留しており、オムツかぶれや湿疹の原因となります。化粧品にも乳化剤として合成界面活性剤が使われています。

人体に侵入した合成洗剤は次の様な害をもたらします。
1.発ガン補助作用 悪性腫瘍の増加
2.血液破壊 赤血球の破壊、貧血症、コレステロールの上昇
3.肝臓障害
4.酵素破壊 体内にある多種類の酵素の働きを阻害する
5.敗血症の細菌を増殖 血液中に細菌が入ることで起こる病気です
 
Q. 合成洗剤はどんな成分からできているのですか?
A. 洗剤の成分は、主剤といわれる界面活性剤と、助剤の二つに大別できます。
主剤は、汚れを落とす主役です。主剤である界面活性剤の種類の違いで、
石けんと、合成洗剤にわかれます。石けんの界面活性剤は、脂肪酸塩(純石けん分)のみが使われています。それ以外の界面活性剤が使用されている洗剤は、すべて合成洗剤です。
合成洗剤に使用されている界面活性剤は、箱や容器に表示されています。
下記の2つ以外の界面活性剤はすべて合成洗剤です。チェックしてみてください。

●安全な成分
 石けん(脂肪酸塩)の内訳
・脂肪酸ナトリウム(純石けん分)・・・固体
・脂肪酸カリウム (純石けん分)・・・液体


■注意を要する成分(数が多すぎて書けません)
上記以外の成分名はすべて合成洗剤(合成界面活性剤)ですから注意が必要です。

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